背景

 じわじわ系ホラーの良作。とつとつと語る従業員の台詞と、不気味な夜道がうまく噛み合って異様な雰囲気を打ち出している。

 もっぱら聞き役だった主人公が、最後の最後で……という盛り上げ方はほとんど教科書的といっていい見事な技巧だった。

 なぜ暖まるはずの温泉でがたがた震えねばならないのだろう?

 必読本作。