今日の風景を撮るのは、自分。明日の目覚まし時計を止めるのは―

 最期の7日間、記憶が引き継がれないからこその明日には、どこか重みが感じられました。
 覚えていないからこそ繰り返す同じ言葉とは裏腹に、どんどん鳴らなくなっていく目覚まし時計が印象的でした。明日があると思っているからこそ電池を買いに行かない主人公に、終わりの時間が刻一刻と迫っている。そんな様子は、今を生きる私たちにも重なる部分がありました。
 改めて今日や、明日を考えさせてくれる、そんな素敵な作品でした。

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