第3話 Birdcage

 元がどうであれ。あの計画が始まった事が間違いなのだ。


 Birdcage


 鳥かごとゆう意味の[おままごと]は悲惨な結果を迎えた。

 たかが平民。

 そう思って始めたこのおままごとは、国すらも揺るがす一大事になってしまった。

 事の始まりは趣味の悪い所長の一言から始まった。


「なあ、ウチの不人気な職業のスナイパーに多額の賞金掛けてみないか?」


 もちろん、掛けられるプレイヤーもタダではない。

 プレイヤーには運営からワンマンアーミーと呼ばれる装備を持たせ、生き残ったらその装備をあげるとゆう報酬も用意した。

 しかし、始まってから数十分。

 プレイヤー「ルシファー」はその圧倒的な技と、情報の網を潜り抜け。我々に脅しをしてきた。

 その脅しは簡単に訳すと「この装備気に入った。これをくれ。さもなければサーバーに波状攻撃を仕掛ける。」とゆうものだ。

 サーバーへの波状攻撃……

 そんな事されたら会社は倒産し、我々はまた新たな職業を見つけるか、莫大な借金をして新たなゲームを作るしかない。

 サーバーは既に一度攻撃を受けており、現在復興作業中。

 熱を冷やし、PC4台でサーバーに直接アクセスして人力で情報処理をしている。

 これ以上攻撃を受けたら物理的に爆発する可能性まで視野に入れなければいけない。

 我々は、無条件降伏にも等しい事を承諾した。


 それからは悪夢の日々だった。

 アダムが禁断の果実と炎の剣を手に入れ、獣を倒したように。

 このゲームは崩壊しながらも再構築し、世界が作られていった。

 そう、新たな世界。

 こればかりは彼に感謝をしなければならない。

 彼は日常を疎かにする事もなく。AIに昼は任せ、夜は自身が活動する。

 そして、それを裏から我々が手助けをして、世界をまた崩壊させる。

 我々の計画はもうまもなく終了する。

 新世界への道。

 あのサーバーは進化し、新たな世界と繋がりを持ち始めた。

 そのたった一本のケーブルの為に、我々は何十年も研究をしてきた。

 あの第二次世界大戦。

 ヒトラーが予知能力を持ち始めたように。

 我々も世界を渡る力を手に入れた。

 しかし、障害がある。

 あの男。今や「サタン」と呼ばれる男がどうしても邪魔なのだ。

 あの男の手助けをしたのは計画の一部に過ぎなかったからだ。

 今日、決着をつける。

 あの男は。この新世界。ラグナロクへの礎となるのだ……

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