タイトルが長すぎるのが惜しい。

タイトルが実に惜しい。
ありきたりな長いタイトルで半分損してる気がする。
魔術師の括りが想像を超えていた。
世界の理に干渉し、代償が必要となる魔術師。
主人公の隻腕に現れる〝見えざる手〟や魔術師となる際の契約の重さなど、ご都合主義ではない世界観の厚みがある。
一方、魔法使いも侮れない。
言葉遊びのような呪文だが、逆にリアリティーを感じられ、シンプル故に強力さが伝わってくる。
なぜ主人公が2000年も森に籠れたのか、主人公を封印していたような描写は何なのか、なぜ主人公のメモ書きが原典とされ2000年後の人間には素養があっても読み進める事が困難となったのか、などなど伏線が大分散りばめられているのが凄い。
文体もしっかりしており、小説を読んでいると実感できる。
久々に引き込まれた作品。
本でこそ読みたい。

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