意味を知った時、誰もが涙するはず。竜が愛し、生きる術を捧げた子との物語

ある夏の日の朝、老竜エンリーシュは仲間の落とした卵を探しに密林へと足を運ぶ。

長い年月を刹那のように感じるほど、竜という種族は長生きで、このエンリーシュはとても賢く生きる術も知っている者。
その彼が出逢ったのは種族の違うオークの子供で——。

生き方も暮らし方も……全てが違う賢き竜と、その竜を先生と慕うオークの子ガイン。やがてガインも大人になり自分の家族を持つようになって。

巣立ち、とも子離れとも違う。
血の繋がりはなくとも親子の絆とエンリーシュの深い愛が伝わってくる物語。

彼がその交流の間に与えたもの。
のこしたもの。
そしてエンリーシュの想いを汲んだガインが我が子へ語るもの。

読んだ人の心に染み渡る、そんな竜の愛に溢れた魔法が込められているお話です。

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