第2章 ウィリ❤メアリーの事情
21,ウィリアム・L・リンドバーグ
今日は、B-4CAMP区域のメンバーを全員制覇したということで、パーティーが
始まることになっていた。つまりは、このキャンプ期待の星であり、有能な人材で
とんでもなく強いものである俺様を盛大に歓迎するというパーティーである。
今日の夜から始まるらしい。ちなみに、B-4CAMP地域というのは何かというと。
怪物たちが集うキャンプは大きくA,B,C,Dの区域に分かれ、その中でさらに区域が
4つに分けてある。その中で、オリバーやミッシェルじっちゃん、アレキサンダー
たちのこれまでに俺があったものがそうだ。ただ、ボボボ君とオリビア、そして
ドラキュラ伯爵はまた別の人物だ。大きな転機が一つ、俺が名前をもらった
ことだ。自分の名前は覚えていないのだ。そこで、B区域の長老、ミッシェル
じっちゃんとリーダー的存在のオリバーに決めてもらった。
*************************************
「お前、そう言えば名前は何というのじゃ?」
「そうだ。出会って1日たっても聞いてなかったね。僕も教えてほしいよぉ」
「ここでは、名前は大切だからな」
「名前———」
そう、俺は永眠カプセルに入ったころからほぼほぼ記憶がすっ飛んでる。
母さんのことも、父さんのことも全く覚えていないのだ。覚えているのは、家族
よりもインパクトがある友たちだ。廿利、結愛、竜臥、巽——そして、最近1人
思い出した者がいる。学校でのグループは俺、竜臥、巽の男子3人。と、廿利、
結愛、そしてもう1人誰かがいるはずだった。それで、男女3人ずつになるからだ。
それが、確か
そして自分の名前は憶えていなかった。知らないに近いかも知れない。
「分からない。俺はそんな記憶なんかねぇんだ」
「そうなんだ。それはかわいそうだね」
その時、ニコラスに肩をポンポンしてもらったのを覚えている。名前を付けて
もらった時は、オリバー、ミッシェルじっちゃん、ニコラス、アレキサンダーしか
知らなかったことだった。
「それじゃあ、こいつの名前、俺らで考えてやろうぜ!!」
「誰に考えてもらうんじゃ?」
そうだ、それが問題だ。どうやって考えるかが問題になる。
「そうだ、あいつを呼んでくるぜ」
呼んできたのはPCペーパーだった。PCペーパーで俺に合う名前を色々調べ、
考えた結果——その日から俺の名前は「ウィリアム・L・リンドバーグ」となった。
名前メーカーなどで作ったり、俺の性格に合う言葉を調べた結果がこれだ。
ちなみに、みんなここではなぜか名前が英語名なので、英語を考えたらしい。
ファーストネームのウィリアムは「意志」、ミドルネームの「Ⅼ」これは、ルーカス
の略。ルーカスは「光をもたらすもの」、リンドバーグの「リンド」はキレイさ、
「バーグ」は水晶を意味するらしい。つまり、意志が強く、心がキレイで、将来
光をもたらす者ということだ。期待の新星と言った俺は間違っていなかっただろう。
「俺の名前、すごい良いじゃないか!!みんな、ありがとうよ!!」
「いいんだいいんだ。名前がないと面倒だからな」
照れくささを隠すように、アレキサンダーが言った。
「それじゃあ、ウィリアムだから、あだ名はウィリだね」
「ウィリか。良い響きじゃないか。わしはお前を気に入ったぞ」
おいおい、じっちゃん。名前で人を気に入るなんておかしいだろう。
「よし!!これから俺はウィリアム・L・リンドバーグだぁっ!!!!」
*************************************
そう、その瞬間に俺はウィリになった。ウィリになって約1週間だ。その間に
様々な事件が起こった。鬼みたいなやつや、コウモリっぽいやつ、炎の男と車を
つくったりもした。そして、オリバーとオリビアの恋愛関係も。
この1週間を閉め、次の1週間を開く区切りがこのパーティーだ。もうすぐだ。
あと2時間半ほどで正式にここの一員になれる。
人類滅亡後、地球を支配していたのは都市伝説の怪物だった~人と怪物の共同生活スタート! DITinoue(上楽竜文) @ditinoue555
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。人類滅亡後、地球を支配していたのは都市伝説の怪物だった~人と怪物の共同生活スタート!の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます