己の名は饕餮

饕餮（とうてつ）…古代鏡に封じられていた『陰界』の怪物。主人公を介して人語を解する。熊獅子の貌（かお）、羊の如き角、肩甲骨に突起、尻尾を持ち、獣毛だらけの胴に手脚には鉤爪を生やす。人肉のみならず新鮮な血肉を好み、嵐雲を呼び雷を放出する凶暴な伝説上の存在。
方　紡（かた　つむぐ）…主人公。中学二年生。恵まれた巨体におっとりとした性格。他人に迷惑をかけることを嫌う。
神崎　柑太（かんざき　かんた）…主人公の幼馴染。喧嘩っ早い、不良グループのリーダー格。

◎あらすじ
現代東京、大田区に暮らす方紡は、体格が大きい他には人畜無害な男子中学生。最近生意気になってしまった弟と、高校受験の為に海外に赴任した両親と離れて同居している美人の従姉妹の他にはこれといって悩みもない。
　ひょんなことから古代鏡に封印…続きを読む