2.異世界生物について
アニマとアニムス
本格的な考察の前に、この世界に生息する生物の大まかな分類について話す。
この世界、フェラデルシア大陸の広大な地には多種多様な環境とそれに伴い様々な変化を遂げた生物がおり、これらはまず、大きく二つに分けられる。
「アニマ・アニムス」。
理性を強く持つものと、獣性を強く持つものである。
前者、「アニマ」は高い知性と言語を操る生物の総称であり、我々ヒューマンを始めとしてエルフ、ドワーフなどが該当する。
その性質から大きな社会を形成しており、フェラデルシア大陸の中心的な生物と言える。
一方で後者、「アニムス」は理性を持たない代わりに高い身体能力を持ち、基本的に本能に従う生物の総称である。
犬や鳥などがこれに当たるが、環境に対する適応能力が非常に高いため多様な進化を遂げており、我々が確認出来ている種類だけでも相当数がいる。
フェラデルシア大陸における最もポピュラーな神話では、アニマとアニムスは創世期にこの世界の基盤を成した男女2人の神がそれぞれ創り出したものであるという。
2人は夫婦であったがお互いに正反対と言える性格であり、そのために同一の素材から創られた我々アニマ・アムニスは、しかし全く異なる性質を持っているのだとされている。
明確に二つの存在を分ける基準は言語能力と理性の有無であり、身体構造的に二足歩行でなくとも本能に逆らい意思疏通が可能ならアニマ種族と分類される。
さて、大まかな説明を終えたところで私の研究分野について話していこう。
私の所属する生物研究所ではアニムス、中でも魔法元素が進化の過程に深く関わっていると考えられているもの。
「魔法生物」を主な研究対象にしている。
地水火風光闇、六つの属性のいずれか、若しくは属性を持たない「魔素」を進化の過程で取り込み体内組成の一部にしている生物。
私がこの世界で目にして驚愕し、虜となった、地球には絶対に存在し得ない彼ら。
この章では彼らの成り立ちと性質について記す。
異世界生物論 @sabamiso7go
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