邪教の被害者達が立ち向かう、心のざわつくバディーもの

とても知識豊かに語られる邪教の内容が、なによりもまず読者を襲います。
一見して邪教、その思想を知ってなお邪教。善意に寄りたつ大邪教。
これに挑むのは、被害者達。

巻き込まれただけとしか思えなったか者たちは、奇妙な因果に囚われて、まるで運命がそう望んだが如く戦いの道へと踏み入っていきます。


個人の尊厳も、大切な感情も、すべてが色濃く交ざって、ぐちゃぐちゃにとろけ落ちていき、それでも残るものはなんだったのかと、読み終えたときには感じずにはいれないでしょう。

描かれる人間ドラマは巧みの一言。
書き出されキャラクターの魅力は一見で脳裏に焼き付くほど。

非常に佳き、作品でした!
文句なし、星三つです……!

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