聖夜十字街あとがき
お読みいただきありがとうございます。
聖夜十字街は現実改変者vs現実改変者の戦いのお話でした。
留萌の言う『悪魔』とは現実改変の力を手にした人間の事を指しており、お話の中でもシマバラの見せた力は現実を容易く破壊しかねない悪魔の如き力でしたから留萌がそう呼ぶのも納得ですね。
現実改変の力に特別な呼び名はありませんが、留萌は他者の現実に介入する際ある方法を用います。それが『ラジオ』であり、エンクロッゾは彼女がその方法に付けた名前です。
HNPと言う組織は現実改変者に抗する為の集団であり、彼女が確立した『エンクロッゾ方式』が正式採用されています。
現実改変者vs現実改変者の戦いにおいては先に『現実だと受け入れた方が負け』である為、彼女は突飛な事ばかりを聞かせることでシマバラの現実改変の手を逃れ、更には入り込んでいました。
途中[削除済み]となっていた所は留萌が現実改変をしようとしたが、シマバラの現実改変が無意識に行使され互いの改変現象が衝突し消滅した箇所です。
その部分ではシマバラが現実改変で犯した罪の表層化を試みていたが、削除された事で留萌はこの時点でシマバラの完全解体へと方針を切り替えています。
最後シマバラは自害をする事で自らの現実を守る手段を取りましたが、最後にラジオを聴いています。
ラジオは彼女が改変された現実に介入する手段です。恐らくは、シマバラはまだ死んでいないのでしょう。
というのが聖夜十字街のお話です。
特別次の話の構想はありませんが、エンクロッゾは医療器具のエンドクローズから取った名前であり、自作品の中に同じく医療器具からタイトルを取っている『ヴェッセルクロード』という作品があります。
もしかしたら留萌やHNPと出会う日が来るかもしれないです。
以上、あとがきでした。
R.D.S.S─RanDom StringS─ ガリアンデル @galliandel
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