誰もいない
朝、いつも通りの時間に起きると家の中がやけに静かだった。
布団は畳まれてあるからいるのは確実。
一階に降りた。
炊事場でご飯食べてるのか?
でも食器の音と咀嚼音が聞こえない。
炊事場に行ったが誰もいない。
なのに昨日の夕食の残りと白米はあった。
とりあえず腹ごしらえをする。
家中探してみた。
誰もいない。
ペットの犬もいない。
何かがおかしい
家の外に出てみる。
母の車は無い。
近所を歩いてまわる。
人の気配が、しない?
おかしい
地区全体を歩き回ってみた。
でも、誰もいない。
おかしい、この地区こんなに広かったか?
地区を出て小学校までの通学路を歩いてみた。
やはりおかしい。
小学校までこんなに遠かったか?
どんよりとした薄墨色の空が不安を煽る。
静か過ぎて耳が痛い。
ん?静か過ぎて?
鴉の鳴き声がしない
雀の鳴き声もしない
それどころか、鳥一羽飛んでいない。
いつも飛び回っている虫すらいない。
おかしい
ここは、どこ?
夢ノ話 通りすがりの腐男子 @kiriya930
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