じはく。

第4話 修学旅行

人の恋路にづけづけと足を踏み入れる彼らは一体何なのだろうか…。

何とかくっつけようと色々画策する彼らは正直メンドウだった。

この頃になると興味というのも変質して恋心と呼べるものになっていたと思う。

修学旅行とは得てしてそういう話が出るもので、我々のような分かりやすい部類はこぞって槍玉に挙げられたものだ。

ぶっちゃけどう思ってるんだと、口々言う彼らは自分の事は話もしない癖に…。

そこでポロッとまぁ、可愛いとは思ってるよ。とこぼしたのが不味かった。

アレヨアレヨと両想いだって事になり、付き合えムードが爆発したのである。

辞めてくれ、何故なのだ、本当に、もうたくさんだ…。

お前等に言われて好きになったんじゃないぞ、容姿や仕草が可愛いのは否定しないがだからといってなぜ今すぐ付き合えとなるのだ。

彼女にまで伝わってしまったと気付いた時は、もう彼女をまともに見れなくなってしまった。

その事が辛かった記憶がある。初心だったなぁ。