Webの海でこんな時代小説に出会えるなんて!

1949年の風が此処には吹いている!!

緻密な時代考証と細部にまで至るまでのこだわり。それらによって、戦後日本の空気感が重厚感をもって描き出されている。本当に「そこにあったんだ」と説得力をもって思わせられるリアリティへの追求。それなのに、読みやすくライトに仕上げられている。

戦後間もない時代を描くという挑戦。
平易な文章に仕上げるという挑戦。
作者様の力量に驚かずにはいられない。

だから、黄昏の中で踊る骸骨にたどり着いたとき、モニターの中に「それ」はいなかった。物語を紡ぐ少年少女のすぐ横で、一緒にその正体を暴いた。もはや、冒険の傍観者ではなかった。

過去から続き、現在、未来へとつながる一筋のヒューマンドラマ。――これは、令和時代に掘り起こされたタイムカプセルだ。この中には、1949年の風がまだ残っている。

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