天涯孤独となった異能の少女を主人公とした時代小説です。よくある時代小説は、文章も難しく登場人物も次から次へと増えていき非常に読み辛い作品が多くあります。しかし、この小説は必要な人物を必要な数に絞って描写していることで混乱することがなく、また世界背景の説明が非常に丁寧であることで情景がありありと浮かび上がります。異能に隠された秘密とそれを狙う影。王道ファンタジーの空気を感じることも出来る、素晴らしい作品です。
ファンタジー小説も歴史小説も大好物の自分にとって、実に美味な作品です。いわゆる歴史小説ではありません。歴史好きならお馴染みの時代の、お馴染みの歴史上の人物が多く登場しますが、あくまで舞台は、現実の…続きを読む
小説としての完成度が非常に高い。読み応え豊かですが、骨太な物語に余計な固さはなく、存分に小説世界を楽しめました👍
これは――われわれの知る、実際の時代とは、少しちがう「世界」の物語。豊臣秀吉の天下統一という、暴力的な流れが奥州を圧し潰す。その流れの中、三鶴という国が、秀吉の命を受けた近隣諸国の大名から攻めら…続きを読む
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