お前、女だったのか

　宇津々奈緒《うつつなお》は、幼い頃に住んでいた町の公園に向かっていた。それは当時の初恋の相手との『十年後にここでまた逢おう』という約束を果たす為。しかし、いつまで経ってもそこに彼らしき姿は現れなかった。

「……まあ、昔の約束だもんね」

　仕方ないとその日を終えた次の登校日。
　あれ？　あの時公園にいた女？
　お互いの未来の姿に各々呆れ返った二人。
　でも気は合わないのに何故か目が離せない。

「お前、女だったのか……」
「それはこっちのセリフよ」
　最悪から始まる学園百合コメディ。