第6話 見えるんですか?

レイ子はお風呂場で急にへたり込んだミキを不思議そうに見つめていた。

いきなりどうしたというのだろう。


レイ子はミキの行動を思い返していた。

夕食のサラダを食べたあと、バスソルトを入れて入浴して、そのあと今日はパジャマじゃなくてなぜか白い服を来て、、、あれ?そういえば変なテンションでなんか言ってたな?守護霊がどうとか。あれ?


「もしかして見えちゃったの…?」


「ひぃっ…!」

レイ子の呟きにミキの肩がびくっとなった。


「…!もしかして、声も聞こえる…?」


「まじ無理まじ無理、ごめんなさいごめんなさぁい…っ」

ミキは両手で耳を塞ぐように頭を抱えて震えている。

パニックに陥っているのは一目瞭然だ。


「え…と、ミキちゃん、とりあえず落ち着こう。あの、大丈夫だから。あたし幽霊ではあるけど守護霊だしミキちゃんに悪いことしないし、ね?」


「いやああああっ」

ミキの顔はどっちが霊かわからないほどに血の気が引き青ざめ、涙でぐしゃぐしゃだ。

レイ子はそんなミキの様子を見てため息をついた。これは今どうこうできるものじゃなさそうだ。


「とりあえず、あたし部屋に戻るね。守護霊だから基本離れられないしさ。落ち着いたら戻ってきなよ。そんでホットミルクかなんか飲みつつちょっと話そ。」


なるべく怖がられないようにミキの背中に向かって声かけ、レイ子は部屋に戻った。

そして一点を見つめて考える。


ミキちゃんが見えるのは私だけなのかしら?

とりあえず、レイ子はミキを待つことにした。













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