概要
どんな時でも、凛々と
真壁家はのろわれていた。
江戸中期、先祖に大嘘吐きの男がいた。しかしながら、この者、色男に付き持てた。嘘をついては、女を誑し込み金品をせしめる。
そして事もあろうか男は、尼寺の尼僧に手を出したのだ。すっかり骨抜きにされた尼僧は、後日、寺の秘仏である黄金糖の仏像が盗まれたことに気づく。己の愚かさと情けなさと恥を嘆き、自ら寺に火を放った。燃え立つ炎のなか、尼僧は男を呪いながら、寺とともに燃え尽きたと伝えられせいる。
その呪いは、代々一族の男のみに呪い継がれてきた。しかし、ここ百二十年近く、男は生まれ出なかった。ようやく生まれた男が、凜だったのである。
江戸中期、先祖に大嘘吐きの男がいた。しかしながら、この者、色男に付き持てた。嘘をついては、女を誑し込み金品をせしめる。
そして事もあろうか男は、尼寺の尼僧に手を出したのだ。すっかり骨抜きにされた尼僧は、後日、寺の秘仏である黄金糖の仏像が盗まれたことに気づく。己の愚かさと情けなさと恥を嘆き、自ら寺に火を放った。燃え立つ炎のなか、尼僧は男を呪いながら、寺とともに燃え尽きたと伝えられせいる。
その呪いは、代々一族の男のみに呪い継がれてきた。しかし、ここ百二十年近く、男は生まれ出なかった。ようやく生まれた男が、凜だったのである。
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