手を取ったのか、手を取って【やった】のか


「作者が自分自身に対して問答をし続ける姿を、読者が覗き見る作品」と形容すれば良いのか。

 各タイトルを見れば一目でどういった問いであるかが分かります。
 冒頭にテーマが掲げられ、作者自身の意見を述べ、その後、読者に対しても問いかける。
 そういった流れとなっています。

 作者と応援コメント欄におけるやり取りも追ってみると、より深まるかもしれません。
 
 真摯であることは伝わります。
 答えが一意に定まるような問いかけではありません。それだったら、こんなに苦しそうな文章にはなっていないでしょう。
 自分や他人のエゴについて考えるのは、正直、深みにはまるのでやりたくはないですが、「メメント・モリ」よろしく、常に頭の隅には漂っているものです。

 惹かれたのは、頭の中にあったそれが、明瞭な文章として目の前に置かれたからかもしれないですね。