灰色の肌は、自分の心を写し出す鏡なのかもしれない

私の思う、良い作品
その要素はいくつかありますが、
大きなもののひとつに、
『繰り返し読みたくなるか』
という点を挙げたいです。

その真意については割愛いたしますが────


彼には、恐らくなんの非も破綻もない
その上で、多くの女性は彼を拒んだ

自分と違う肌の色
それ自体も気になるが、
きっと多くは、
彼のとなりを歩く自分に
向けられる視線に耐えられない、という保身が
あるのではないのか

海外の有色人種差別を見れば
その愚かしさは……たぶん日本人なら多くが共感できるはず

なのに、自分も同じことをするのか───


もう一度、物語を読み返してほしい

そして、彼の肌の色の描写に全て目をつぶって
彼の振る舞い、仕草、言葉……
そういったものを、見つめて欲しい
彼は、誠実で優しくて、ユーモアもあり清潔感もある

それでも、見た目の違いの壁を越えることは
難しいでしょうか……

読み返したときに、
彼の、どの部分が記憶に残っていますか?


自分の、心の卑しさ醜さ……
ひょっとしたら、彼のとなりに立つには
それに向き合う心の強さが必要なのかもしれません


私が、心に残ったのは──メビウスでした✨
小夜子さん、あたしとチェンジして

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