第2話 聞き逃してはいけない言葉
というわけで、冒険に旅立つことになった俺。
そんな俺に王様は
「You go to that village and get ready. Don't be in the west village if you make a mistake」
と言った。
ふむ。さっぱりわからん。
『村(village)』。『西(west)』『行け(go)』。だけは聞き取れた。
あとはよくわからないが西に行けばよいのだろう。
「おーけーおーけー。ばっちぐー。」
おまかせあれ。と言いたかったが、どう言えば良いのか分からないのでオーケーとだけ言う。
思い出したら日本でも「どうも」と「すいません」しか言ってなかったな。俺。
案外、俺はこの世界でも上手くやっていけるかもしれない。(※勘違いです)
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そんなわけで城壁を出て、街をも通り抜けてから、言われた通り『西』に向かった俺。
すると
「STOOOOOOPPPP!!!!」
と前を遮る兵士が一人。
これはわかる。『止まれ』だ。
ん?なんだ?
「It's dangerous from here. Turn back immediately.」
でんじゃらす?
ああ、危険ってことね。
たしかに危険かもしれないけど、それを倒すのが勇者たる俺の使命なのだ。
なので、俺は兵士を安心させるため、自分は勇者で 王様の命令でここに来たということを伝えようとする。
「あー、あいあむあ、ぶれいぶまん。あいむきんぐ…」
命令ってなんだっけ?
なんか、こう。むかしのゲームで聞いたことがある。命じる…命じる…
そうだ
「こまんど!あいかむ ばい きんぐ こまんど。 あい ういる きる もんすたー!!!」
わたしは王様の命令で来ました。
私はモンスターを殺します。
『倒す』って言葉が分からないのでKILLという物騒な言葉を使うことにした。
すると、兵士たちは顔を見合わせ「こいつ頭がおかしいみたいだ」というジェスチャーをして、「Go! go over there!」と言った。
これはわかる。「行けよ。あっち行け」である。おのれ。
せっかく魔物退治に来てやったというのに、失礼なやつらである。
憤慨しながら歩くと、朽ちた村の奥に大きな人型モンスターの姿が。
「うわぁ。すげえ」
オーガと呼ばれるモンスターがいた。
3mを超える巨体に直径80cmはありそうな丸太を軽々と抱える太い腕。
…おい。本当に勝てるんだろうな。これ。
そう思いながら王様から貰った剣を抜く。
「GYAAAAAA!!!!!」
この世界は、魔物の叫び声も英語のようだった。
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『この先は危険だ』と打ったらThe future is dangerous(未来は危険だ)と翻訳されました。
『ここから先は危険だ』と打たないと大惨事です。
グーグル先生に英語翻訳を丸投げしたらアカンなぁと思います。
なお英語ヒアリングの練習にABBAのCDを聞きましたが、マニーとかデンジャーなどの単語は聞き取れますが、途中の部分は全く意味が分からないですね。
なお王様は
「お主はあの村に行って準備をするのだ。まちがっても西の村にいってはいけないぞ」
と言ってます。
…言ってますよね?(弱気
異世界転生したら住人が英語しか話さねぇ件 黒井丸@旧穀潰 @kuroimaru
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