史実書を丹念に探りつつ、その矛盾点や別の記録から予想する、編纂者たちの内実を描いた物語。記録の詳細を紹介してくれるので勉強になると同時に、歴史は勝者と勝者に逆らえない弱者が作るものだなあと、つくづく考えさせられてしまう、そんなお話。ネットで飛び交う情報の、声の大きさや勢いの強さによって、実態から変わってしまう様を見ていると、今も昔も変わらない所は変わらないなあ、なんて嘆息してしまいました。