『それ』を聞いた者は、同じ目にあう

理容師の友人から「仕事をしていると、客の頭皮に『顔』のようなものが見える。そして喋る声まで聞こえる」という話を聞かされた『私』。その気味の悪い話を聞いた直後、『私』の身にも……。

短編ホラーとして綺麗にまとまっていると思いました。『ビックリ箱』系のホラーではなく、淡々と文章が進み、不気味な雰囲気が静かに終始流れていたのは、とても良かったです。

あえて指摘するなら『顔』の描写をもっと気持ち悪いものにしたり、オチの部分で『本心』を私に聞かせる展開でも良かったかもしれません。ただそれは単に好みの問題ですので、欠点というわけではありません。

短くサクッと、読んだ後もジワジワ残る怖い雰囲気を味わいたい方にオススメです。

その他のおすすめレビュー

及川シノン@書籍発売中さんの他のおすすめレビュー247