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概要
中身チンパンジーこの言葉が俺の頭から離れなかった
中身チンパンジー。
この言葉が薫の頭の中からはどうしても離れなかった。それは独特な思想として、絶えず薫の頭をぐるぐると回るのだった。
埼玉のボクシングジムで育った薫は父親からの暴力に耐えかねて、上京を果たし、その日暮らしをしながら路上ミュージシャンとして活躍を始める。
ある日、新宿で酔ったまま目を覚ました薫は昨夜殴られたことを思い出す。口の中の切れた感覚と共に殴られたその男の記憶が薫の中でずっと蟠ることになる。
路上ミュージシャンを続ける薫に声をかけて付きき合うことになる黒服のキャバ嬢の女、拒食症の佐和子。その後、薫と佐和子は同棲生活をすることになる。そんな中、ベーシストの安広と知り合いバンドを始めることになる薫。自身のバンド名を中身チンパンジーと名付ける。
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