学歴より君がいてくれればそれで

「受験生活を過ごした全ての人へ捧げるIFの物語」
高校受験での失敗を機に高校では勉強に没頭した。今までの人生で1番頑張った。でも、頑張り切れたかって言われると、わからなくなって頭を掻きむしった。初めに目指した大学は共通テストの点数が思ったよりもよくなくて、担任や親といろいろ話した結果志望校を下げた。傾向は英語に自由英作文があるかないかくらいの差だったし、ここなら勝負に出られると担任にも言われた。
試験中、不思議な感覚だった。あまり記憶がなくて、手が動かなかったわけでもなく、なんとなく試験が終わってた。帰りの新幹線の車窓で見えた田舎の景色に訳もなく涙が出た。合格発表の日、僕の番号は掲示板になかった。最寄りの駅まで歩く途中、あえて道に迷った。誰とも会いたくなかった。降りて行った坂の先で、君は泣い…続きを読む