あとがき
お読みいただきありがとうございます。いかがだったでしょうか?
本作は日本で労働関連法規を完全に無視した真のブラック企業で歯車としてすり潰されそうになっていたブラック社畜のユートが、巻き込まれ召喚という形で異世界に連れてこられ、強制的にその地獄から切り離されるところからスタートしました。
ユートの作中での性格や判断はまだまだブラック社畜洗脳が解けていない状態でのものであり、読者の皆様におかれましては不自然に感じた部分も多くあったかと思います。
ですがこのあたりの思考回路は世間的に問題となった事例の調査に加え、ブラック社畜をさせられていた知人の体験談などを踏まえており、それなりのリアリティを持っていると自負しております。
ブラックなら辞めればいい。そんな簡単な判断をできなくしてしまうからこそ真のブラック企業であり、異世界転移をすることでその洗脳から抜け出すということが本作の大きなテーマの一つでした。
ついにブラック社畜としての洗脳から脱却できた主人公は一人で旅立つことになりますが、どうやらサルデリア王国は何かを企んでいるようです。
本作は一旦これにて完結と致しますが、書籍版の続刊が決定した際には続きを第二章として投稿いたします。その際はしれっと完結済みが連載中に変更されますので、作品のフォローはこのままにし、お待ちいただければ幸いです。
なお、書籍版をお読みいただいた読者の皆様はすでにお気づきでしょうが、担当編集さんと入念に打ち合わせを行った結果、書籍版の内容はWEB版とはかなり大きな差異が発生しております。
サブタイトルが「でも実は村人こそが最強だったので生産職を極めてカレーの伝道師を目指します」となっていることからもお分かりのとおり、悠人にカレー好きという設定が加わっています。
さらに書籍版ではユーセティアというダークエルフのヒロインが登場しており、異世界でカレーを作り上げるという共通の目的のために協力することとなります。
他にもユートがブラック洗脳済みではないため、上述の読者の皆様が不自然と感じたであろう内容もかなり緩和されており、各所で読みやすく仕上がっております。
そのため、書籍版とWEB版は似ているものの異なる物語であると筆者は捉えております。
筆者と致しましては続きをお楽しみいただきたいと考えてはおりますが、書籍版の続きが未定な状況で執筆することはモチベーションの面から難しいこと、何卒ご理解いただけますと幸いです。
なお、書籍版では特典SSとして、ロドニーが狩りの名人と見栄を張って大変なことになるお話やスパイスカレー作りをユートが実践してみるお話、タークリーがざまぁされるお話など、様々な特典をご用意しております。
ぜひともお手に取っていただいて違いをご確認いただくと共に、WEB版、書籍版の双方を応援いただけますと幸いです。
それではまた別の物語でお会いしましょう。
一色孝太郎
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2024/06/08:
新作「追放幼女の領地開拓記」を公開しました。八歳で追放された転生悪役令嬢が追放先で領主となり、領民たちのために魔物のスケルトンを作っていたらいつの間にか産業革命を起こしてしまって……というお話です。サクサク読めるというコンセプトで執筆しておりますので、ぜひとも読んでやって下さい。
https://kakuyomu.jp/works/16818093078833538977/episodes/16818093078842382216
【Web版】勇者召喚されたけど俺だけ村人だった件~ならば村で働けと辺境開拓村に送られたけど実は村人こそが最強でした~ 一色孝太郎 @kotaro_isshiki
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