エピローグ

 こうして、ユリエの夢は叶った。


 平和な世界で、愛する者と一緒に、ゴーレムと戯れながら、静かに暮らす。

 それがユリエの理想の人生だったから。

 

 人生には、絶望の淵に落ちるようなことだってあるだろう。だが、そんな時でも人は、生きる為に足掻くことができる。その先の幸せを信じて、手を伸ばすことができる。

 人生の意味は誰かに与えられるようなものではないから。

 自ら掴み取るものだから。


 自暴自棄になったこともあったけれど、ユリエは幸せを掴むことができた。

 そして、この小さな幸せを、ずっと大事に守っていきたいと望んでいるのだった。


 この、美しく尊い幸せを。



 おわり

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呪縛と望みのホムシミュラ 白里りこ @Tomaten

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