これがストロングゼロ文学か……

「ストロングゼロを飲んでいる時だけ、将来の不安が緩和される」

言うまでもなく、世間に溢れるたくさんのコラ画像が、その存在感を周知し、下戸な私でさえも、その禁忌的な魅力に憧れを抱きます。

本作は、一人でストロングゼロの空き缶を捨てていた、かつて強かった男が、零と呼ばれる女性にストロングゼロの空き缶を捨てられるまでのお話です。
つまり、ストロングゼロを失い、愛する人を得るまでを描いています。

重要な要素として、猫の存在があります。
酒の肴というアイテムを持っていなかったら、強大なる虚無に飲み込まれた男の話として終わるところでした。
危ないところでした。

さて、読者の中には、作中の描写に対しどのような反応をするか、意見が分かれるシーンがあります。
零の行動に納得する人。
まあ仕方ないよなと苦笑する人。
おい、ふざけんなと激怒する人。

最後の方、さあ、このストロングゼロを飲んでください。
すぐに虚無が迎えに来ますからね?