灰色な君は

まだ序盤だけですけど、とても読みやすいです。
現実感のある日常が描かれていきますけど、主人公の内面の描き方が上手くて、共感する人も多いかもしれません。地味で目立たないことを望んでいる人って意外といそうですよね。

そして、隣人の女子高生の出会いも一つの物語の鍵になりそうです。ここからどう主人公が変化していくのか興味が湧きます。

他のサービスも含め、常時30以上並行していろいろなお話を読んでいますが、この作品はサッと読んだだけでこれは読みやすい、きっと面白いと感じました。
単純に私は文章構成がとっても読みやすいと思いましたし、お話自体も好きです。
時々胸が痛くなりますが、完結しても読み返したくなる作品です。
出来れば終わって欲しくない！
続きを楽しみにしています！

誰かの人生を上から見ているような作品。話の流れがゆっくりで丁寧で…、だけど読み飽きる事もなく、寧ろ1日の流れがしっかり描かれているからこそのリアルがそこにあって。気づいたら読み進めてしまうお話。会社での人々との関係や変化。少女への気持ちの変化などがこれからどうなっていくのか、また主人公の成長など、これから先も楽しみでならないです。素敵な小説に出会えて幸せです！

【簡単なあらすじ】
ジャンル：現代ドラマ
五年近く働いた職場での、急な部署の移動。人とコミュニケーションを取るのが苦手な主人公が配属された先は品質改善チームという作業者に寄り添った部署であった。その為、作業者に聞き込みなどをしなくてはならず、自分に向いているとは思えない部署だったのである。しかしチームの中で仕事をしているうちに主人公に少しづつ変化が起こっていく。一方私生活では、親から虐待を受けている女の子を家に匿ったことをきっかけにし、心情に変化が起こり始めるのであった。

【物語の始まりは】
葬儀での一場面から始まっていく。主人公に向けられたのは父からの辛らつな言葉。このことが、この先どの…続きを読む

世の中、あまりきれいなものなんかない。
石の中にある宝石を探すためには、目を細めて、注意深く見なくちゃいけない。

でも、現実には、目を凝らして探したからこその美しさがある。
そんな美しさが詰まった小説。
ただの百合小説ではないと思う。

文章がキレイで、とても説得力というか、納得感を与えてくれるお話です。
描かれる動作や生活、感情から、その人らしさや、なにより人間らしさがとてもよく感じられます。
主人公の、冷淡で、覚めてて、それなのに心情の節々から滲む根本的な優しさみたいなものに、気がつけば惚れ込んでいました。

そんなつよつよ心情描写で百合なんて書いたら最強じゃないですか。
つまりそういうことです。

ちょうどキラキラしたお話に疲れていたので、この作品は今の私にぴったりでした。ゆっくりと心情が描写されているので主人公やその他のキャラクターが考えていることを想像しやすく、とても読みやすいです。
特に主人公の羚さんのクールな優しさは最高です……！