史実とは、夢幻のごとくなり。

世にいう衆道とは、戦国乱世にあって、武家のたしなみであり、戦場にあっては女性を連れ歩くよりも美童をめでることが「粋である」とされた。

また太平の世になり、下々の男衆においても、男色は平然として行われていたのである。

いわく年経れば掘られる側を卒業し、掘る側へとまわるが、ひとの道とされ、いつまでも「猫役」であってはならぬという、不文律のようなものがあった。

しかしいい年をして、いつまでも尻を掘られたがった侍がいた。
それこそは三大将軍、徳川家光であったという。

本作の舞台は、かの第六天魔王・織田上総介三郎信長が天下布武のもと、全国で戦を推し進めていた時代の末期。

かの天下の逆臣と名高い、明智惟任日向守が本能寺にて、主君信長に弓を引いたとされる日本ミステリーの最高峰を描いている。

史実はあくまでもひとつしかない。
しかし、分かっていないことはすべて空想の余地がある。

数ある真実の中に燦然と輝く、本作の魅力を知っていただきたい。
詳しくは本編を御覧じろ。

ではでは。