ぶりきのひそやかな願い

この話にはがらくた山の隅っこで暮らすぶりきの主人公が登場します。捨てられた物の山にいる主人公の物語ですが、恨みも憎しみもなく穏やかな日常がつづられています。そこには独特の風景があり、ごみの山という言葉の響きとは全く違うゆったりとした光景が仔細に描写されていきます。静かに無垢に作り上げられていく世界観は重たいようでいてどこか心が安らいでいきます。ぶりきのひそやかな願いが増えては叶っていってほしいと思わずにはいられない作品を、ありがとうございます。