第15話 魔法試験あるあるは回避
魔法試験は何グループかに分けられて行われるから、アンナちゃんとは一旦別れた
何故かどこからか視線を感じるけど…
魔法試験の課題は的に向かって魔法を放つといった単純なもの
ただ、評価方法は使った魔法の階梯、威力、精度で魔力でゴリ押せばいいってものではないみたい
だからと言って何か変わるわけじゃないけど、流石最高峰だなって感じだよね
「番号を呼ばれたら順に前に出て、魔法を放ちなさい」
メガネをかけたいかにも魔法使いって感じの女の人が番号を呼び、5人ぐらいが前に出た
あのメガネの女の人も結構高名な人で、ここの卒業生だったはず
「それでは…放て!」
合図とともに詠唱されていた魔法が放たれた
ファイアーボールとか、サンダーボルトとか割と有名どころが多いけど、精度というか質が全体的に高い…気がする
実際、女の人も感心した感じで手元の紙に何か書き込んでるし、優秀なんだろう
基本的に上級職の人しかいないみたいだし、現時点でどこかの田舎の魔法師団とかだったら所属できるんだろうな。下っ端だろうけど
それに中には中級クラスの魔法を使ってる人もいるみたい
下級<中級<上級<超級<王級<神級って感じに分けられた魔法階級では下から2番目の魔法ってことを考えるとやっぱりここは凄い
「受験番号200〜249番の人は前に来なさい」
「呼ばれたな」
指示された場所に立って他の人が魔法を放ってる姿を眺めていたが、周りのレベルを見てる感じ上級魔法を放ってる人は居ないみたい
上級魔法を放ったら絶対合格点はもらえるだろうな
とはいえ時空魔法の上級魔法って地味なのばっかで評価されにくくなっちゃうから他の魔法を放つしかないんだけど…
とりあえず火の魔法にしとくか
「受験番号248番、魔法を放て!」
「ファイアートルネード!!!」
ドゴォォォォンン!!
「おおっ!」
「お見事。では次の方」
目の前の人が打った魔法は上級魔法の1つ、風魔法と火魔法を混ぜたファイアートルネード
上級魔法を放てる人がいるってことは俺も放っても問題ないはず
「次、受験番号249番、まほ…あなたは少し抑えて魔法を放ちなさい」
「え?」
何で俺何も放ってないのに、抑えろって言われたんだ?
「あなたのジョブはこちらで把握してます。試験会場の欠損や受験生の安全のためにも力を抑えて放ちなさい」
「は、はい」
力を抑えるように言われるってことはこの時点で合格確約ってことだよね?だって試験を全力でやらなくてもいい、むしろやるなってことだもの
「ファイアーランス」
ドンッッ!
力も抑えるって意味で中級魔法で放ったけど、評価してもらえるのか未だ不安だな
「お、お見事。では…次の方」
「ん?」
反応が微妙だけど、何もやらかしてないよね?
的も壊してないし。
その後も試験は続いたけれど、上級魔法を放てていたのは数人だけだったみたい
普通に考えたら凄いことなんだろうなぁ、ウチだとライト兄さんがバンバン打ってるからあんま驚きはないけど、、
とりあえず合格はできそうだし、帰ったらアンナちゃんに報告しよう」
(そもそも天格は落ちないのだが)
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