第14話 試験前のゴタゴタと筆記試験
帝国学院の試験は国内最高峰だ。
日本で言うところの灘や開成、桜蔭のようなもの。そりゃあ緊張でおかしくなっちゃう子がいても仕方ないかもしれない。
でもこれはちょっといただけないなぁ。
「おい!そこをどけッ!」
「え?」
声のする方を見たら、茶髪のセンター分けした良い服を着た男の子が少し庶民ぽい子達の集団に絡んでた
「貴様らみたいな平民がこの学園に入れるかもしれないのが苦痛でたまらない。何故この学園に平民枠があるのか知らないがアホとしか言えん」
「は、はぁ…?」
「つまり貴様らは要らないからさっさとどこかに失せろと言っているんだ!」
こういう勘違いしちゃう人たまにいるらしいんだよね。
相手すんのウザいけど見過ごすのもちょっと嫌だしなぁ。
「ちょっといいかな」
「誰だテメエは…ってオマエは…」
「誰だか知らないけど、僕のこと知ってるなら話は早いね。悪いことには言わないからそこらへんでやめときな」
なんか僕の顔見た途端言葉に詰まったみたいなんだけど、会ったことあるのかな?
貴族の子かな
「チッ…」
流石に分が悪いと思ったのかどっか行っちゃった。まああのままやっても醜態晒すだけだしね
「あのぉ、お手を煩わせてしまい申し訳ありません。ありがとうございました」
集団内の中でも1番利発そうな子がめちゃくちゃ謙って感謝を伝えてくれるんだけど、絶対会ったことないのになんでだ?服装も特段良いものって訳でもないのに
「あの人が噂の…」
「めちゃくちゃ強くて、既に国内トップクラスらしい」
「既に奥様がいて、その方がとてもお綺麗だとか」
うん。何故かわからないけど、凄い噂されてることはわかった。だからあの茶髪もどっか行ったのかな?
ガシッ
「ッッ!」
「スルト様聞きました?奥様がいるらしいって…絶対私のことですよね!?そうじゃなかったら私…ふふっ」
「いや、多分アンナちゃんのことだって!ていうか僕の周囲の女性関係知ってるでしょ!」
やっぱアンナちゃんは怖いなぁ。この人の方が僕より強いでしょ
「そうですけど、隠れて他の女と会ってたかもしれないですし…」
「会わないし会いそうな時は毎回報告してるでしょ」
「そうですけどやはり不安なものは不安なんです」
試験前なのにドッと疲れたけど、切り替えていくか…落ちたら本当に笑えないしね。
「試験会場に行こうか」
「そうしましょう!」
***
最初の試験は筆記試験だった。大学の教室みたいなところで行われて、問題の出方もやはり大学受験の問題みたいだった。
第一問はこの国の歴史について
第二問は魔法論理学について
第三問は巨大建築物の仕組みについて
第四問は決められた状況下でどのように軍を動かすかと言った戦術について
半分くらい記述で量が多い。試験時間も180分と長い
日本で言う小6の年齢の子供にこの時間は厳しいでしょとか思うけど、案外みんな集中し続けてるのを見るとやっぱり最高峰なんだなって感じるね
そんなことを思いつつ試験を解いていると終了のチャイムが鳴った。
感触はぼちぼちかな
さて次は魔法試験だ。
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