第2話
好きで続けていたバイトから、そのまま社員となった会社で働き始めて3年目。
その年、自分の管轄に新入社員が配属される事になった。
「宜しくお願いします」
髪は少し茶色でゆるくパーマがかかっている。長い睫毛に白い肌。小柄なのに元気がいい。そして、僕とは違いとても真面目そうだった。
今まで遊んできた猫とはだいぶ毛色が違かった。
純粋に "可愛いな" そう思った。
「宜しくね」
仔猫はとても真面目に仕事に取り組んでくれた。そんな姿を見ていると、いつものような軽さを出せなかった。
なんか、調子でないな。
それから会社全体の新入社員歓迎会がひらかれた。
いつも通りに酒を飲み、同僚と談笑していた。
ふと、君の方を見ると、他の社員と愛想よく話している。
なんだか面白くなかった。
そんな風に笑顔を他の人に見せて欲しくなかった。
だいぶ呑んで、飲み会が終わる頃、どうしてもその気持ちを君に伝えたかった。
しかし
酔っ払いを心配されて終わった。
家に帰ると猫がいたが、そんな気になれなかった。
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