ハズレを引いて さようなら

選ばれた人が住める「エスカレーター」。
アミダでハズレを引いた一人はそこから追い出されて、長く危険な階段を登らないといけない。それがルール。

そんな世界に暮らしていた主人公のクラスに、外からやってきた少女がいた。

主人公は気付かされる。自分にはないと思っていた選民意識、差別に。
ハズレを引いた一人の人間は、多くのアタリの人間を生かすために追い出される。

全ての人間にとって当たり前になってしまえば、疑うことすらない。
閉ざされた世界とは、そういうことだ。
理不尽を乗り越えようとせず、理不尽を少ない数に押し付ける。

この物語は、別世界でありながら、同一を求める現実社会を痛烈に批判する。
是非読んで見て欲しい。