子どもが読めば夢のあるファンタジー。大人が読めば童心に返る物語

手作りのクマのぬいぐるみ作家、きさらさんと命を吹き込まれた個性豊かなぬいぐるみ(時々リアル動物)たちが織りなす、心温まるファンタジー童話です。

子どもが読めば楽しいファンタジーの世界が広がっているし、
大人が読めば忘れていた童心を思い出すような温かい空気に満ちています。

しかし、ただ口当たりの良い甘い世界が広がっているわけではありません。

一緒に育ったぬいぐるみをこともなげにゴミ箱に捨ててしまえるオトナ。
誰かにとっての大切な思い出を、私利私欲のまま金儲けに換算してしまうオトナ。
体ばかりは大きくなったけど、チャイルディッシュな我欲を振りかざしてしまうオトナ。
夢破れて希望を見失いかけて、あてもなく彷徨うオトナ。

この物語には、そういった様々なオトナが客として登場します。

もしかしたら、ある程度人生経験を積んだ大人にこそ響く物語かもしれません。
世代によってきっと感じ方、捉え方も全然違う物語になるでしょう。

一人でじっくり読むのも良し。
親子で楽しく声に出しながら読むのも良し。

詠み終えた後には、きっと身の回りの思い出に無意識に視線を向けている、そんな物語です。

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