第6話

時流れて。


合宿日。


発表メンバーだけで

マイクロバスに乗り込んで、

温泉街に向かっていた。


藤島くんと、その仲間たちは、

山吹くんのこと、完全に空気みたいに

扱っていたけど、そんなのは山吹くん気にしてないみたいに、漫画本を読みながら

温泉旅館までの道のりを山吹くんなりに

楽しんでいるみたいだった。


宿入りし、


早速、温泉に入ることになったんだけど。


ここで、藤島くんが悪質な嫌がらせをしてみせた。



うちら女子と山田先生が先に温泉に入ってるとき、

一人女の子の日の子がいて、入らなかったんだけど藤島くんが、

山田先生の目を盗んで、

「おい、陰キャ眼鏡!おまえ先に温泉入ってこいよ!俺らすぐに行くからよ」


とけしかけたみたいで。


「あ、う、うん、分かった」


その時に。


もうね、信じられない嫌がらせをしたんだ。


女湯と男湯ののぼりを。


藤島くんときたら、山吹くんが入るときに差し替えたみたいで。


山吹くんが、

うちらが入ってる女湯に

躊躇なく入ってきたんだ。



岩の向こうで、きゃっきゃと女子トークを

山田先生としてたから、

山吹くんが入ってくるのに全然気がつかなくて。


でも。


やがて。


私の友達のマヒロが、

キャーッ!て素っ頓狂な声をあげたもんだから、


何事!?


と思って山田先生も、ほかの二人の女子も

湯船から立ち上がって、

マヒロを追いかけてみたんだ。


そしたら。



女湯にいちゃかいけない男子がいた。







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