第2話

基本的に、部活って部費が入るから

来るもの拒まずなんだけど、高校のカースト最高位に君臨してる同学年の藤島くんが、

彼の入部を拒んだんだ。


「はぁ!?陰キャがダンス部に入部だと!?

笑わせんな...!」


彼が出そうとした入部届けを、

彼の目の前で

ビリビリに破いてみせたんだ。


「あ、ちょっと...」


「僕は本当に入部したくて...」


「カースト最底辺に位置する陰キャなんかお断りだよ!大体な、この前の定期考査で数学、

追試を受けただろ!無能が!このダンス部はなぁ!俺をはじめとして、みんな頭のいいやつなんだ!追試なんか受けるやつ、入ってほしくねぇ!」


「いや、前いた学校と進度が違くて、

全然できなかったんだ...」


「いいか、おまえ!周りを見ろ... !

ダンスは表現スポーツであり、顔も命だ。

俺は超のつくイケメンだし、ほかの男子部員も

顔面偏差値は80以上くらいか!おまえはなんだ!瓶底眼鏡と、前髪で顔を隠さなきゃいけねーほど、見た目に自信がねーんだろ」


「......」


黙っている山吹くん。


随分な言われようなのに、

キレることをしないなんて、

ある意味、我慢強いと思った。


「そっか...そんなに僕の入部を認めたくないわけか...」


「ああ、そうだ。

陰キャ男子はお断りだ...!!」




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