概要
いびつな「王冠」を名に持つ奇病で消えゆく人と、残された青年の記録。
近未来。虫や菌類、細菌などが植物に寄生し、こぶ状に変形する虫こぶ――ゴールに似た奇病で、人類は一万分の一にまで激減していた。
そんな中、とある研究施設の最後の生き残りとなった青年イーノックは、森の樹々に取りつくこぶの状態を観察し、記録しながら暮らしている。
時に、姉と慕った研究員、ヴェネッサの言葉を思い出しながら……。
作者・管野月子 © 2020 Tsukiko Kanno.
『KAC2021 ~カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2021~』お題「ゴール」
そんな中、とある研究施設の最後の生き残りとなった青年イーノックは、森の樹々に取りつくこぶの状態を観察し、記録しながら暮らしている。
時に、姉と慕った研究員、ヴェネッサの言葉を思い出しながら……。
作者・管野月子 © 2020 Tsukiko Kanno.
『KAC2021 ~カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2021~』お題「ゴール」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★ Very Good!!孤独と希望と絶望と、そして世界観
静かな雰囲気を纏ったSFで、『こんなパンデミックももしかしたらあるのかも知れない』なんて思わされました。
小説って、読者の「なんでこうなるの?」という疑問を先読みして、それに対するアンサーをどこかに書く事がサービスの一環としてあるような気がします。
でも、現実世界での出来事に明確で正確なアンサーが与えられる事は多くありません。この度の新型コロナウィルスへ人類が対抗できた最適解を、渦中にいる私たちが知る事はおそらく出来ません。現実は小説と違って疑問に対する答えを、造物主が用意していないのです……、いや、小説内の登場人物と作者の関係性のように、この世界を作った造物主が【新型コロナウィルスの設…続きを読む