概要
また、一つ、未来へ向かわなくてはならないので。
おすすめレビュー
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- ★★ Very Good!!私の独断的評価
徹頭徹尾怪し気な雰囲気を醸し出すこの作品は、凡そ観念的で、殆ど実体を伴はないと云ふ点が特徴的であります。それ故少しばかり抽象的ではありますが、それでもそこには確たる主題がしかと存在するため、形式的にはとりわけ問題なく読み進める事が出来る訳であります。
文体につひては、とても素晴らしく存じます。言葉の選び方や比喩の用ゐ方に至るまで、その一つひとつが効果的で、過不足なく綴られてをります。しかるに、わずか九百字剰りと云つた短い小説ではありますが、そこには確かな重量感と含蓄が感じられるのであります。
恐らくこの作品が作者の処女作なのであらうと、私が勝手に忖度するのですが、もしも実際さうであると…続きを読む