ケンちゃんを追う

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（30文字）

序盤から淡々と主人公の「やらかし」を独白していき、読者のミスリードを誘うかのような柊氏お得意の手法。
いやマテ。
おいおいおい。
そりゃねえだろ。
なんていう他人事だと思って聞けば笑い話になるようなエピソードも、数を重ねれば致命的になるのかな。
読んでるみんなも気を付けろ。小さなひび割れもどんどん大きくなっていき、やがて取返しのつかない亀裂になるぞ。
あとな、人の話はちゃんと聞くんだ。おにいさんとの約束だ！

　イケメン彼氏と同棲中の女性が主人公の、日常の一コマを描いた作品。同棲するようになって、主人公は失敗ばかりしていた。彼氏のお気に入りのセーターをただ洗ってしまい、縮ませてしまったり、彼氏のアイスを勝手に食べたり、と散々だ。
　そのせいだろうか。彼氏は突然「家を出る」と宣言して、本当に家から出て行ってしまう。主人公はどうして突然同棲を解消され、別れなければならないのかと思う。そして、思うと同時に走り出していた。しかも、靴下のまま。
　素足同然の足の裏が痛んだ。それでも主人公は彼氏に追いつくために走る。
　
　果たして、主人公は彼氏に追いつけるのか？
　彼氏は何故、家を出て行ってしまったのか？
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