文字との相性が良い

すごく語学の教育が受けられたことが感じられます。文の組み方がとても綺麗だと思います。そこで読み心地が良くて読む度に落ち着きます。
ここはメリットではあるんですが、しかしやりすぎて逆効果のところもあります。兄弟を「生物」にするより「もの」やもっと愛着のいいものに例えをすればいいのではないでしょうか。
起承転結はまだ情報が少ないのではっきり言えませんが、最初のシーンから見ると、伏せんにされたようなものは少ないようです。
そして最大の問題はキャラ設定が頭の中では不明瞭ですね。外見、性格、思考回路などはまず1回定着せねばなりません。
例えば
胸の描写について
「胸はないというわけではないが、おそらく控えめな部類に位置する」
「アリッサも決して胸が小さい部類というわけではないが、隣に座る彼女には完全に敗北していた」
ここは描写的に矛盾とは言いませんが、まるで描写のために描写しているに感じますね。描写という道具が目的になっています笑笑。やはり人物像がはっきり把握してないのかなと思いました。
推測について「信じてもらえるわけがないとすら思っていた」主人公はそう断定的な人間じゃなさそうですね、ここ「わけがない」という言葉はすごく違和感が感じさせられました。
あとたまにセリフのところ敬語とため口が間違ったところがあるので要チェック。
要するに、文字の使い手としてはすごく鍛えされてきたみたいですが、物語を作る側としてはまだまだ成長できるでしょう。
文字を生かして、頭の中でアニメやドラマみたいに物語を動かせたらいいかな。

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