残酷だけど美しい――そんなリアリティがあって面白い話

この時点での最新話まで一気に読ませてもらいました。コメディチックな異世界ファンタジーではなく、リアリティのある残酷さを感じるファンタジーです。

この作品を読んでいてまず思うのが、ガッチリとしたプロットや設定集を組んでいるんだろうなという点です。特にモンスターの生態など、実在してもおかしくないと思わせてくれるような感じがします。ピンキリの作品が多いWEB小説の中で、これからも違和感なく読んでいけそうという安心感が感じることができるのは、上手いポイントだなと思い、自分も見習わなければいけないなと、勉強になりました!

そして始めにリアリティのある残酷さという表現を使いましたが、そう感じたのはやはり有象無象の第三者による主人公アリシアへの評価ですね。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、いくら凄いこと、人助けになることを善意でやったとしても、批判をしてくる人間というのは一定数いて、必要ないのに心無い言葉に傷ついてしまうというのは、現代社会にも通じる残酷さを感じることができました。それでも良い行いを続けていれば、分かってくれる人はいるという救いがあるのも素敵でした!

長々と書き殴ってしまいましたが、ダークソウルなどの重々しく残酷な、しかしそんな魅力がある作品を読みたいという方は、ぜひ読んでみてください! 美しい世界に一気に引き込まれていきますよ!

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