諜報戦特化の吸血鬼、私兵を率いて世界に挑む。 黒不素傾

　ルーリナ・ダァーゴフィア・ソーサモシテンは、史上最強クラスの吸血鬼にして、裏社会に絶大な影響力を持った秘密結社のボス。

　彼女は1950年代から連なるのアフリカの混迷極まる情勢の中で世界の行く末を悟り、“憎しみの生まれない世界”を作る、そして、守るべき者、倒すべき者、築くべき物の為に行動を開始した。

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第1章　アメリカ系ダークエルフ【Darkee the Yankee】

「この凶悪な美人さんが、まだCIAとかと繋がってたとしても……今は彼女しか頼れない」

　2011年。アメリカ合衆国フロリダ州にて、ギャング相手の“何でも屋”をしていたダークエルフ。ヴィズ・パールフレアは、ギャングから1人の吸血鬼キーラの拉致を頼まれる。
　しかし、キーラには、最上の吸血鬼の血が流れており、これは“人間至上主義者”にとって垂涎の遺伝子情報。
　そして、ルーリナにとっては断固死守すべき家族だった。

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第2章　不滅の災禍 【Legendary Havoc 】

「あの子は………伝説になろうとして“禁忌”になったの」

　ルーリナは、200年前に離反した、“至上最狂の魔法使い”ローレンシア・シルバーシルビア・カニングの痕跡を見つける。

　ローレンシアは、銀髪紫眼のハーフエルフであり、天才的な魔力の使い手の古参兵。
　そして、著しい人格破綻者の無政府主義者だった。

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第3章　企業の犬【Dog of the corp】

「あんな厄介な“人間”は初めてだ」

　ルーリナたちは、極東共同体の一大企業”ジンドウ”から殲滅型コンピューターウィルスの窃盗を企む。

　東京支部襲撃をヴィズとローレンシア、名古屋支部潜入をキーラと狗井が担い、この2チームを相手取りったのは、コーポ・ジンドウ資産情報管理部・機密保全課・課長代理　神蛇・椿（かんだ・つばき）率いる機密保全チームだった。


※登場人物による、亜人種、人間等に対する差別的な発言・描写がありますが、作品の芸術性を高める為です。他意はありません…続きを読む