後編

 とにもかくにも、これで原因はわかりました。問題は、どうやってロボットによる操作ではないと証明するかです。


 果たして自分は、人間か、ロボットか。そもそも人間とロボットの違いは何か。人間とは何なのか。

 なんだか、SF やら哲学やらで語られそうなテーマっぽいですね。もしも自分がSF 書きならこれを元に壮大なストーリーを展開させるところですが、残念ながらそんな力量はありません。


 で、肝心の証明方法ですが、先に挙げた警告画面の中にリンクが貼ってあって、そこで指示された操作を行えば大丈夫でした。

 ちなみにその指示された操作というのは……


『以下の9枚の写真の中から、トラクターが写っているものを選べ』


 なるほど。どうやらロボットには、トラクターを識別することができないようです。もしあなたがロボットではないかと疑われたら、トラクターを指差して人間であることをアピールしましょう。


 次に、こんな指示がありました。


『あなたの電話番号を入力してください』


 どうやらロボットは、電話を持っていないようです。もしあなたの身の回りにロボットではないかと思われる人がいましたら、電話番号を聞いてみてください。答えられないようなら、その人はロボットかもしれません。


 最後にの指示がこれでした。


『スマホに番号を送信しますので、送られてきた番号を画面に打ち込んでください』


 どうやらロボットは……(以外略)


 以上で、指示された操作は全て終了です。自分が人間であると証明されました。

 人間の証明。そういえば、そんな小説、及び映画があるそうですが、内容はさっぱり知りません。


 とにかく、これで我が身に降りかかった珍事は終わりです。

 まさかこんなことになるとは、皆さんも、Twitterを利用する際にはくれぐれも注意しましょう。ただ、個人的には珍しい出来事だと思っったので、こうしてこの場を借りてネタにしてみました。


 ちなみに、事の発端となった『世界一短いバレンタイン小説』ですが、その後は一度に大量投稿するのはやめ、一度に三つ程度、時間をおいて投稿することにしました。それが上手くいったのか、はたまた一度ロボットでないと証明できたからか、幸いなことにそれ以降Twitterの利用制限はかかっていません。


『世界一短いバレンタイン小説』の投稿数は、現在100を越えました。

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Twitterからロボットではないかと疑われた話 無月兄 @tukuyomimutuki

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