触れる必要のない人には縁のない闇、その中に垣間見える一筋の光のような情

怨みを晴らしたい客の体に刺青を施し、この世で唯一の呪力でその思いを叶える彫り師、「闇屋」を中心としたお話です。

怨みを晴らす、復讐と、話の筋はおどろおどろしいですが、闇屋を始めとする登場人物達が軽妙且つ色気があり、それぞれ芯を持って作り込まれていてとても魅力的です。

個々のエピソードに登場する晴らしたい側、晴らされたい側の描写も丁寧で、刺青として宿る妖と人との関係も時に描かれ、心動かされるものがあります。

復讐譚だけでは終わらない、心の多方面に響く作品だと思います。
おすすめです!