概要
平成最後の大晦日。酒に溺れて、雪に降られて。
年末の夜、大学時代の同級生同士で酒を飲む男女の話。
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- ★★★ Excellent!!!形のない、名前のない感情が、真夜中、雪に融けた。
雪のちらつく北の大地の街並みの中で、久しぶりに再会し、旧交を温める若い男女。アルコールも手伝って、他愛のない会話に花が咲く。そして、日付も変わった夜更け、彼と彼女は、酔い覚ましにと白く染まった広い大学構内を歩いていく。二人きりで。
男女の友情というのは、そもそも成立しないと考えている人も多い。どちらか一方あるいは両方が、それ以上の感情を隠しているからこそ、成り立っていることも多々あるのだろう。
それらは、いずれも血の通った親密な関係でありながら、「友情」なんて言葉ひとつで括れるものでは、本来、ないのだろうと思う。きっと、すべてが、異なる形をしているはずなのだから。
真夜中の散歩の…続きを読む