赤ずきんちゃんと死神さま　番外編～超リアルな死神さま～

障子を開けるとそこは、日本間になっていた。およそ四帖はあろうその部屋に灯（あかり）はついていない。ただ、気分が悪くなるくらいの暗闇が広がっているだけだった。
「室内の空気がめちゃ悪い。できるだけ長居は避けたいな」
用があって日本間を訪れた青年が吐き気を催しながらもパチンと指を鳴らし、灯をつける。
こうこうと灯がつく日本間で、シロヤマはひとり、スマホを片手に悠然と佇んでいた。
「さて……スマホでSNSチェックしてたら気になったんで、時を遡って作者さんの夢の中にお邪魔してみたけど……確かに生々しくて超リアルな死神さまだな」
同業者のシロヤマでさえヒクほどの、超リアルな死神さまのことを文章にするとかなり生々しくなって作風を壊しかねないので、少し離れたところから静観中のシロヤマ本人のリアクションで察…続きを読む