十、おしまいの話

 いやはや、長らくお付き合いいただいた煙の話も、これにて終幕である。こういった文章を綴ることは初めてであるため、読みにくい、文法がおかしい、面白さがわからない、ある種の苦行であった、といった感想もあるだろう。が、その辺のことは煙に巻いていく所存である。三遍回って煙草にしょ、とは言うが、それでも見逃しを無くすことは容易ではない。煙草を我慢しながらなら尚更である。誤字脱字も、どうか見逃してほしい。こんな文章を煙々と書いていたら疲れるのである。


 なに?しょうもないだって?そうか、諸君らにはまだこの文章の良さがわからないか。稀代の才能がこうして埋れていく運命にあるのは嘆かわしい。人と煙草の良し悪しは煙になって後の世に知る、とはよく言ったものだ。


 オチもついたところで私は一服させてもらうことにしよう。嗚呼、美味い!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

煙の話 鶴喰ゆう @trbm_yu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ