いざ鎌倉の故事に、大陸の話しを織り交ぜて、つい引き込まれる短編です。あまり知られていない宋代の話しは新味に溢れて、ついつい楽しく蒙古と漢の話しを楽しみました。最後に、日本に引き戻されて、あぁ、そうだ、いざ鎌倉だった……と思い出すくらいに猛供の活躍に引き込まれました。
歴史物はある程度背景を分かってもらえないと面白くないため、どうしても長くなってしまうもの。この字数でまとめて、しかも、面白いというのは、まさに巧みの一言です。加えて、普通知らないオゴタイ期の襄陽戦を馴染み深いものとするため、プロローグとエピローグがあえて配される(当然、その分、本編に用いることのできる字数は減ります)。その構成の妙を味合うためだけでも、是非、読んでいただきたい作品です。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(331文字)
オジさんになると、たまに判断に悩む場面に遭遇します。 そういう時に限って、行動するまでの時間が限られているのですよね。このお話は、その時、迷わずに動ける為の心構えを教えてくれます。 自分が何のために働いているのか。何のために生きているのか。国は違えど同じような人はいるものですね。 えっ 私ですか? 美味しくお酒を呑むために働いています。