否!
自身が良い等と言うのは恐れ多い。
趙匡胤(ちょう きょういん)が打ち立てた、中国の宋王朝。
栄華を誇った宋は、やがて女真族の国家、金に北方を奪われ、
北方を取り返せない内に、その金も蒙古に滅ぼされる。
そして蒙古の矛先が、遂に宋に向けられたその時代、
防衛の要ともなる、
最重要拠点奪取を迫られた宋の将軍のお話です。
難しそう? 知らない時代だ?
まあまあ、読んでみて下さいw
ふりがな、注釈等の心遣い。
丁寧な作りと、敢えてなのか、
劇的な描写のない淡々とした綴りがとても良い。
日本の能、非業の死を遂げた名将の話など、
実話創作織り交ぜて、新たな物語がここに紡がれております。
まずは読んで見て下さい!
フビライもいるよ!
でも、金の名将は名前しか出て来ませんでした(TT)w
『アンゴルモア』や『ゴーストオブツシマ』など、蒙古と聞くと元寇ばかり想像してしまいがち。
しかし当然元が成立する前、中華でもまたその時代の暴流の中、抗い閃く将星が確かに存在した。
南宋にあってオゴタイハン時代のモンゴル帝国の南進を食い止め、次代へと繋いだ名将、孟珙。
そのハイライトとも言うべき襄陽の攻城戦をクローズアップした本作は、堅実な手法で流れを分かりやすく簡潔に、必要なだけの情報を提供し、かつ戦闘シーンも臨場感のあるものに仕上がっている。
自分の知らない人や歴史を知る。
そのことを胸を熱くしながら楽しむことができる。
普通に勉強している分には馴染み薄い時代の中国史の一節だからこそ、そうした歴史小説の醍醐味を思う様に楽しめる良作です。